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試打&評価

【PING i530アイアン試打レビュー】スピンがしっかりかかる飛び系中空。高さは出ない

PING i530アイアン試打評価レビュー

どうもまさでございます。

今回はPINGの2024年モデルである「i530アイアン」を取り上げます。計測にはいつもどおりGCQuadを使用。

中空の飛び系として人気を博したi525の後継モデル。今作ではさらにロフトを立ててきており飛距離性能をアップさせようという試みがあるけれど、それが吉と出るか凶とでるか。

それでは早速言ってみましょう

PING i530アイアンのデザインと概要

PING i530アイアンのデザイン

i530アイアンは中空構造です。バックフェースは非常にシンプル。PINGは飛び系ツアーアイアンと言っているだけあってデザインにはかなり拘っているのがわかります。

PING i530アイアン

中空構造の弱点はバックフェースまで金属で覆っていることによってキャビティ系よりも高重心になってしまう点です。

それを解消するためにPINGは今回、ヘッド内部の後壁を40%薄くする構造を採用しました。バックフェースのギザギザの所がその部分です。

中空にしては低重心化してますよってのが今回の構造でもっとも強く打ち出しいるところですね。

PING i530アイアン横から見たカタチ

トウ側にはPINGではお馴染みのタングステンを搭載。高MOI化を狙ったいつものやつでミスに強くなるとアピールされています。

またヘッド内にはEVAポリマーが内蔵され振動抑制による打感の向上が図られています。

PING i530アイアンのヘッド形状

ヘッド形状がこちら。飛び系アイアンとは思えない精悍な顔つきをしています。

トップブレードも薄めでオフセットも少なく、ツアーアイアンを使っていた方でもすんなり移行できそうな雰囲気ですね。

PING i530アイアンのフェース

ヘッドスペックが下記です。

番手ロフト角 (度)ライ角 (度)バウンス角 (度)
4I1860.55
5I21616
6I2461.57
7I27.5628
8I31.562.89
9I3663.511
PW4164.112
UW4664.112

非常にストロングなロフト設定。かなり攻めたスペックです。

試打計測データ

まさ
まさ

i530アイアンの試打計測の平均データが下記

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それぞれの弾道データ、インパクトデータに興味のある方は是非購読ください。

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2024年より7番アイアンはヘッドスピード37m/sでの計測に統一しています。

モデル名PING i530
番手7
ロフト (度)27.5
ライ角 (度)62.5
ヘッドスピード (m/s)37.5
ボールスピード (m/s)50.8
打ち出し角 (度)18.7
打ち出し方向 (度)-0.9
バックスピン (rpm)5673
サイドスピン (rpm)-523
最大の高さ (yd)30
落下角度 (度)47
センターからのブレ (yd)-9.7
キャリー (yd)158.7
総距離 (yd)168.1

今回は7番でロフト27.5°ということだったので飛距離にかなりの期待を寄せていましたが、平均で159ヤードほどでそこまで飛ぶこともないなーという結果。飛び系を大々的に謳っている割にはって感じですね。

初速はまずまず出ていますが、打ち出しが低いのが思ったほど飛ばなかった要因だと考えています。

PING i530アイアンの弾道イメージ

ロフトがかなり立った中空アイアンですが捕まりはなかなか良いです。サイドスピンは平均で500回転以上のドロー系です。

PING i530アイアンのバラつき

横ブレは平均で左に9.7ヤード。曲がっているというよりはぼくにとってライ角がアップライトで左に出てしまうケースが多かった感じですね。調整も視野に入れたい。

ですがミスヒットには結構強くてキャリーの誤差は5ヤード程度と非常に小さい縦ブレでした。安定性は高いです。

PING i530アイアンの高さ

最高到達点が30ヤードで平均値はあまり高さは出ていませんがバックスピン量が5600回転ほど平均でかかっています。ロフトに対してスピンはしっかりとかかっている印象。

高さが出てないのは打点が下にブレた際の弾道の低さが要因です。低重心化を狙ったヘッド構造でしたが、やはり中空構造のデメリットを完全に解消することはできてはいなかったです。

PING i530アイアンの良かった点

  • デザインがカッコいい
  • 飛び系だけどバックスピンもしっかり入る
  • 捕まりもよくて優しめ
  • キャリーの誤差が小さい

PING i530アイアンの微妙な点

  • 打点が下にブレた場合の上がりやすさはそれほどない
  • 高さがそれほど出ない
  • 打感が微妙

高さが出づらいけどスピンはしっかり入る

飛び系を謳っているし、前作よりもさらにロフトを立ててきているもののバックスピンはしっかり入ってくれるのが意外でした。

PING i530アイアンの高さ

ただ、ストロングロフトすぎる中空アイアンということで、打ち出しがまあまあ低めになる傾向が強くキャリーが思うように伸びなかったのも触れずにはいられません。

もうちょっとソール幅を広めにとって低重心化されていれば良かったのかもしれませんが、一応ツアーアイアンを謳っているから譲れないポイントだったのでしょう。

打点が下にブレた場合は高さは不足しがちになるものの、キャリーはなぜか5ヤード程度の誤差に収まるので安定性がないわけではないのは救いです。

PING i530アイアンのヘッド形状2

まあこのロフトでここまでスピンがかかれば文句はないかなと思いますし、実際のグリーンで止まりにくさを感じることもそこまでなかったです。

自力で高さを出していける方なら問題はないでしょう。ただし普段から高さ不足を感じている方には難しい印象になるかなと思います。

総合評価

PING i530アイアン評価チャート

スピンが良い感じに入ってくれたので意外な弾道だなーという印象が終始残りました。評価は上記のとおり。

大型ポケキャビみたいに打ち出しから高さが出て馬鹿みたいに飛ぶアイアンというよりは、ツアーアイアンの延長線で選べるモデルの中で飛距離が稼げるモデルを探すというスタンスで購入するのがよさそうかなと思います。

捕まりは良いしスピンもまあまあ入るので総合的には悪くはありませんが、高さを自力で出していける方向けな印象。今までツアーアイアンを使っていれば問題ないかと思いますが、アイアンに高さを補ってもらいたいという方は手こづるかも。

ただ打感はかなり中空感があったので評価は低めです。

飛び系中空にしてはコンパクトなヘッドなので抜けや操作性は中々良かったです。

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まさ
ゴルフメーカーとゴルフショップで合計15年間働いた経験を元にゴルフに関するギア(クラブや計測器など)をわかりやすく紹介しています。ベストスコアは69 ショップ勤務時代に、クラフトマンとして修理・カスタマイズ技術を習得。現在もクラブ修理全般こなすクラブマニア。 Twitter、インスタグラム、Youtubeと各種SNSも運営していますので、フォローよろしくお願いします。 プロフィールはこちら
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