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今回はPING iクロスオーバーの試打評価です。
クロスオーバーと呼ばれるPINGのアイアン型ユーティリティのシリーズで、それの2023年モデルになります。
前作比で約8%の低重心化を施した中空タイプ。低くなった重心の効果で、理想の強弾道を打てるように改良したとメーカーはアピールしています。さらにネックは8ポジションの調整機能(カチャカチャ)を搭載している点もポイントです。
それでは詳しいデータを見ながらPING iクロスオーバーについてレビューしていきます
- ヘッド：PING iクロスオーバー
- 番手・ロフト角：3番 20°
- シャフト：PING AWT LITE 2.0
- フレックス：S
- ボール：タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器：GCQuad
PING iクロスオーバーの試打計測データとレビュー
| ヘッドスピード(m/s) | 40.2 |
| ボールスピード(m/s) | 57.9 |
| 打ち出し角度(°) | 15.1 |
| 打ち出し方向(°) | 4.3 |
| バックスピン(rpm) | 3410 |
| サイドスピン(rpm) | -539(左) |
| ピーク時の高さ(yd) | 30.7 |
| 降下角度(°) | 43.2 |
| センターからのブレ(yd) | 0 |
| キャリー(yd) | 201.1 |
| 総距離(yd) | 213.6 |
以上が計測データです。ちなみに自分の中でも飛距離の基準を明確しておきたいので設定しているアイアン型ユーティリティ3番の目安飛距離が下記。
- キャリー200ヤード以下：普通〜普通以下
- キャリー200ヤード以上：飛ぶ
- キャリー205ヤード以上：かなり飛ぶ
PING iクロスオーバーの平均キャリーは201.1ヤード、ランを含めた総距離が213.6ヤード。(総距離はフェアウェイ上に落ちた場合の想定値です。)
今回は平均キャリー200ヤードオーバーであり、基準と照らし合わせても飛距離性能は高いアイアン型ユーティリティでした。
特にボールスピードは最近打った中でも一際飛ぶアイアンUTだと感じた、ウィルソン スタッフモデルUTを0.3m/s上回りました。
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バックスピン量は3000回転中盤を推移しています。やや少なめなスピン量で、弾道が強いの特徴です。推進力が強く、前へ前へと飛んでいってくれたのが印象的でした。
最高到達点は30.7ヤード。こちらもやや低めなデータです。降下角度も43.2°と浅めなので、もう少し高さを出せるシャフトと組み合わせてみると使いやすさが向上しそうです。
高さのバラつきは少なく、ミスヒットによりキャリーの誤差もそれほど気になりません。
次は弾道について。
アイアン型ユーティリティの中だと捕まりは良い方で、オートマチックにドローが打てました。サイドスピン量平均は539回転。ちょっと多めです。
それぞれの打球を重ねて見たのがこちら。
プッシュ気味の弾道が1発あるものの、弾道に一貫性は感じます。こう見ても高さは揃っているのがわかります。
アイアン型ユーティリティで捕まらないと感じている方には良い選択肢になりそうです。
PING iクロスオーバーの外観やデザインについて
ハイドロパールマットブラックと呼ばれる仕上げです。高級感のあるブラックでなかなかカッコいいです。
前作はハイドロパールステルス仕上げだったのですが、違いはイマイチわかりません。
前作と比べてもバックフェースのヒンジ部分が明らかに低くなっています。見た目からわかるように低重心化の効果と、フェースのたわみ量も増幅させているようです。
横からみるとこうなっています。トウ側にはお馴染みのタングステンウェイトを搭載。
ヘッド形状がこちら。
フェース長がやや長め。そしてグースネックタイプです。
アドレス時の見え方がこちら。
こう見た方がグースネックなのがよくわかります。捕まりが良いのも納得です。ただしカタチに癖があるのは事実で、どうしてもこの形状を受け入れられない方もいると思います。気になる弱点としてはここでしょうか。
ソール幅は特別広いわけでもなく至って普通。
今作はネックに調整機能が備わっているのも大きな特徴です。8つのポジションでロフト角、ライ角の変更が可能。
新サウンドリブを搭載し打感と打音にこだわったらしいですけど、THE中空という打感です。弾き感があって個人的には好きだけど、特別良いとも感じません。
PING iクロスオーバーはこんな人におすすめ
PING iクロスオーバーがおすすめな方は以下
- 捕まりの良いアイアン型ユーティリティを求める方。
- ミスヒットに強いアイアン型ユーティリティを探している方。
- 調整機能(カチャカチャ)がほしい方。
iクロスオーバーはアイアン型ユーティリティというジャンルの中でも捕まりが良いタイプ。捕まえにいくような動きをせずともフェースにしっかりとボールが乗ってくれる捕まりの良さを重視するならおすすめです。
ミスヒット時の飛距離ロスも小さく、安定したキャリーを稼ぎやすいので、打点ブレが気になる方にも最適。
そして調整機能付きのアイアン型ユーティリティは種類が限られるので、そういった機能が欲しい方も要チェックです。
JPX923TOURアイアンの総合評価
全体的にバランスがよく、優しくて打ちやすいアイアン型ユーティリティです。このジャンルの中だと難易度はそれほど高くないので、特別ロングアイアンに苦手意識がなければ問題なく使うことができるはず。
バックスピン量がわずかに少なめで強弾道を得やすいため、パワーがあるほど飛距離も伸ばしやすいのも強みです。
ミスにも寛容で優しく打てるアイアン型ユーティリティを探している方はぜひ試してみてください。
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