スリクソンの2020年モデルであるZX5ドライバーの試打を行いました
今回も今までと同様に弾道計測機のスカイトラックを使ってデータ計測を行いましたので、計測データをもとにどういったドライバーだったのかをレビューしていきます
ZX5ドライバーは松山英樹プロがスリクソンのドライバーを久々に実戦投入したことでも話題のモデル
今作ではリバウンドフレームと呼ばれるたわみの4層構造が最大のトピックで、剛性を変化させて大きなたわみを生み出して反発性能と初速アップを狙ったという特徴があります
先に結論から言っておくと球筋にも一貫性があり安定度も非常に優秀。それでいて飛距離性能も確かに素晴らしいドライバーでした
ZX5はシリーズ2作ある中では深重心タイプで投影面積も大きいタイプ
デザイン的にはスリクソンらしい感じかなと思います

目次
スリクソン ZX5ドライバーの試打クラブスペック
試打にはスリクソン ZX5ドライバーに純正カーボンシャフトであるDiamana ZX60のSRを装着しています
ロフト角は10.5°、ライ角59°、重量は307g、バランスはD2です
スリクソン ZX5ドライバーの試打計測データ

まず計測データの飛距離部分を見てみると、当サイトでの基準値であるキャリー250ヤードをクリアしていることもあって非常に優秀な数値が出ています
飛んでいる要因としては、やはりボールスピードがかなり出ている点と打ち出しの高さが影響しているように感じます
バックスピン量に関しては平均よりも多めな傾向があり気になってきますが、今回はロフト角10.5°の試打なので、ここはロフト選択で簡単に解決できそうです
そして方向性に関しても優れていて、安定した数値が出ています
サイドスピン量的にはかなり少なめでほぼストレート系のフェード弾道になっています
左右のブレ幅的にはやや右寄りな傾向がありますが、右に最大13.3ヤード、最小は右に3.8ヤード
一貫性のある打球ですし、ブレ幅的にも10ヤード以内に収まっていて実戦でも問題なく使えそうな印象です
スリクソン ZX5ドライバーの評価

評価チャート的にはこんな感じです
飛距離性能は前評判通りでかなり優れているのが実感できましたので満点評価になります
今回は9.5°の試打クラブが入手できずに10.5°での計測になりましたが、それでもこのような飛距離だから素晴らしいの一言です
特にボールスピードの出やすさが際立っていますし高さも出せます。これはリバウンドフレームの効果なのか明らかに飛ばしのポテンシャルは高いです
あとバックスピン量に関しては2000後半を推移していますが、基本的にフェード寄りの弾道でこの数値だから問題無いようにも思います
持ち玉がドローだとこれよりもスピン量が減ってくるのが予想されますが、そこまで極端な低スピン系ドライバーではないからロースピンすぎてドロップしてしまうようなことも少なくて安定したキャリーを稼げそうです
まあ個人的にはフェード系でもう少しスピンを減らしたいので、買うなら9.5°を選択します
そして球筋的にはサイドスピン量も少なめでほぼストレート系、ミスヒットへの許容度も優れていますしトータルで見ても曲がらないタイプのドライバーだと思います
とにかく左右に曲げて打っていくというタイプのドライバーではなくて、まっすぐターゲットを狙っていけるモデル
それでも捕まり自体は悪いとは思わないのでこんな感じの評価にしておきました
反面、操作性はそこまで良いなとは感じませんが、安定度を優先するなら気にはならないところかと思います
飛びと方向性の良さを見た時に、パフォーマンスとしては全てが高い次元でまとまっていて完成度はかなり高くシンプルにおすすめできるドライバーでした
▼ちょっとだけ後方に伸びたようなヘッドだけど癖があまりない

カーボンクラウンだし、アドレス時の見え方はキャロウェイっぽいです(意識しているのか?)
形状的には全く癖がなくすごく構えやすいヘッド
▼横から見るとこんな感じ
- トウ側
- ヒール側
超シャローというわけでもなく、適度なボリューム感があります
横から見るとスリクソン感がある印象
▼打感は正直そんなに良いとは思わないけど飛ぶので許せる

打感は正直なところあんまり良いなとは思いません。反発系の打球感で音もやや大きめ
柔らかめの打感を求めるなら厳しいですが、飛距離は出るし安定するから全然許せます
▼性能には影響しないけど個人的に改善してもらいたい所

ここは性能には関係ないけど、個人的に改善してもらいたい所なので書いておきます
シャフトの脱着の時に触るネジ?の部分ですが、シャフトを外すとこれも取れるのはどうにかしてもらいたいです
危うく紛失しそうになったので、どうかはずれない構造にして作ってくれるとありがたいですね
スリクソン ZX5ドライバーの弾道イメージ
▼スカイトラックでの弾道イメージです

今回の試打での弾道はほとんどストレート系の球筋
サイドスピン量も少なくて飛び方の安定度はすごいです
▼今回個人的に最も良かった弾道

ちょっと上がりすぎではありますが、キャリーもしっかり出ていて個人的にはかなりいい打球でした
スリクソン ZX5ドライバーの試打動画
総評

松山プロが実戦投入したことでもかなり話題になったドライバーですが、実際に打ってみて確かに良いドライバーだと感じました
まずは初速性能が素晴らしい。ただバックスピン量をロフト角やシャフトによってさらに改善すればまだまだ飛ばせるポテンシャルも秘めています
方向性も優秀なので、シンプルに飛んで曲がらないという感じのドライバーです
ただ飛ばすだけではなく安定性も高いので、左右の曲がりを抑えたいという方にもおすすめできる優秀なクラブでした
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